留学寄稿
留学寄稿 山内 良太
国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍科 留学報告
2023年11月6日から2024年2月2日までの3ヵ月の間、国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍科に国内留学させて頂きましたので、この場を借りてご報告させて頂きます。
国立がん研究センター(以下、国がん)は東京都 築地にある日本だけでなく世界のがん治療をリードする病院です。骨軟部腫瘍科も日本各地から患者さんが受診され、最先端の骨軟部腫瘍の診療・研究をおこなっております。
私が研修した時は、スタッフが6名、レジデントが4名の計10名で診療をおこなっており、週3回の手術日には1日3-5件、そのほとんどが悪性の手術をしておりました。レジデントは私と同様に全国から骨軟部腫瘍の診療を学びに研修に来ており、4人いたレジデントは皆が医師8~12年目で、佐賀、高知、熊本、神戸から来ておりました。
実際の研修の内容ですが、レジデントは手術と病棟管理を担当します。月・火・木が手術日で、毎週2-3人の患者を受け持ち、入院管理や手術計画をおこない、手術ではほとんど全ての手術を執刀させてもらいます。水・金は原則検査日(針生検など)ですが、大抵は臨時手術が入ることが多かったです。また、カンファレンスも多彩で、月~水は朝8時から術前、術後、新患のカンファ、木は隔週で小児科とのカンファ、金は形成外科との合同回診、隔週で腫瘍内科とのカンファ、また月1回程度、後腹膜腫瘍カンファ、サルコーマカンファ、骨転移カンファなどの多職種のカンファがありました。がなかったということも実感致しました。
手術では今まで教科書や論文でしか見聞きしたことのなかった術式や疾患が毎日のように飛び交っており、論文の検索や解剖書と睨めっこする毎日ではありましたが、ほとんど連日悪性腫瘍の手術があり非常に密度の濃い毎日を過ごさせて頂きました。
特に同じ志を持つ同世代のレジデントがいることは非常に刺激になり、術前計画を一緒に検討したり、治療方針について悩んだり、と非常に楽しい3か月間を送ることができました。わずか3か月間ではありましたが、一生の骨軟部腫瘍仲間を得た3か月間であったと思います。
この度、国内留学という貴重な機会を与えて頂きました、石橋教授、大鹿先生、佐々木医局長はじめ、大学スタッフの先生方にこの場を借りて感謝申し上げます。この経験を少しでも青森の医療に還元できるように、より一層精進して参りたいと思います。
研究・実績
- 研究内容
- →脊椎・脊髄外科グループ
- →スポーツ整形外科グループ
- →関節グループ
- →手外科・外傷再建グループ
- →骨・軟部腫瘍グループ
- →業績集
- →書籍集
- →受賞・表彰
- →留学寄稿